2歳夏の新馬戦を2着した後故障で休養したが、年末の未勝利戦を7馬身差で圧勝、ここから快進撃が始まった。シンザン記念(GⅢ)、アーリントンC(GⅢ)、スプリングS(GⅡ)まで重賞3連勝。世代トップの評価を確立してクラシック本番へ向かった。
しかし皐月賞(GⅠ)では4コーナーで外を回る距離のロスが響いて、中山の短い直線で追い込んだものの前を捉えられず3着に終わった。次走は続くダービーとの「変則二冠」を狙ってNHKマイルC(GⅠ)に出走。落馬による骨折療養から復帰した武豊騎手とアーリントンC以来のコンビを組んで挑んだが、直線で進路が狭くなる不利を受けて、追い上げ届かず3着に敗れた。
不運が続いて日本ダービー(GⅠ)には無冠で臨んだが、ファンはタニノギムレットを1番人気に支持した。レースではシンボリクリスエスを大外から一気に交わして快勝。ファンの期待に応えて世代最強を証明した。馬主の谷水雄三氏は、父の信夫氏(タニノハローモア、タニノムーティエ)に続いて親子二代でダービー馬のオーナーとなった。
その年の秋に脚部不安を発症したため引退が決定。種牡馬としては初年度産駒の牝馬ウオッカが父から数えて5年後の日本ダービーを制覇、谷水雄三氏にダービー2勝目をもたらした。父娘ダービー制覇は日本競馬史上他に例を見ない偉業である。
タニノギムレットTanino Gimlet
1999年5月4日 牡 鹿毛
父:ブライアンズタイム 母:タニノクリスタル
冠名+カクテルの一種
開催日 | レース名 | 開催場所 | 着順 | 騎手 | コース・距離 | タイム | 1(2)着馬(注釈) | レース映像 |
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2001年 8月5日 |
2歳新馬 | 札幌 | 2 | 横山 典弘 | ダ1000 | 1:00:8 | レアパール | |
2001年 12月22日 |
2歳未勝利 | 阪神 | 1 | 四位 洋文 | 芝1600 | 1:35.6 | (ハマノホーク) | |
2002年 1月14日 |
シンザン記念(GⅢ) | 京都 | 1 | 武 豊 | 芝1600 | 1:34.8 | (チアズシュタルク) | |
2002年 2月23日 |
アーリントンC(GⅢ) | 阪神 | 1 | 武 豊 | 芝1600 | 1:33.9 | (ホーマンウイナー) | |
2002年 3月17日 |
スプリングS(GⅡ) | 中山 | 1 | 四位 洋文 | 芝1800 | 1:46.9 | (テレグノシス) | |
2002年 4月14日 |
皐月賞(GⅠ) | 中山 | 3 | 四位 洋文 | 芝2000 | 1:58.8 | ノーリーズン | |
2002年 5月4日 |
NHKマイルC(GⅠ) | 東京 | 3 | 武 豊 | 芝1600 | 1:33.5 | テレグノシス | |
2002年 5月26日 |
日本ダービー(GⅠ) | 東京 | 1 | 武 豊 | 芝2400 | 2:26.2 | (シンボリクリスエス) |