今週の注目レース

札幌記念(GⅡ)

札幌競馬場 2000メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

プログノーシス

牡6歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ヴェルダ
  • 母の父:Observatory
ここに注目!

昨年の札幌記念は稍重のタフなコンディションをものともせず、4馬身差の快勝。6歳初戦の金鯱賞で重賞3勝目を挙げた。前走のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港・芝2000メートル)ではクビ差の2着に入り、現役トップクラスの実力馬に成長している。

3か月の休み明けとなった2走前の金鯱賞は、脚をためて後方待機策。速い流れで馬群が縦長になるなか、3コーナー手前からインを通ってスルスルと進出を開始した。直線では逃げたエアサージュ(8着)の内を狙い、ラスト300メートル付近で先頭に躍り出ると、昨年の菊花賞馬ドゥレッツァを5馬身突き放して快勝。前走のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港)はロマンチックウォリアー(次走の安田記念も優勝)の後塵を拝したが、スタートの出遅れを挽回して僅差の2着に好走した。昨年と同じローテーションで、調整過程はすこぶる順調。さらなる飛躍のためにも、ここは負けられない一戦だ。

シャフリヤール

牡6歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

2021年のダービー馬で、4歳時のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)を優勝。6歳を迎えたが、今春のドバイシーマクラシックで2着に入ったように、年齢的な衰えは感じられない。昨年の札幌記念(11着)は稍重馬場が敗因。良馬場なら主役の座は譲れない。

アメリカ遠征から中6週での出走となった2走前の有馬記念は、内枠(1枠2番)を生かして好位のインを追走。タイトルホルダー(3着)の大逃げで馬群が縦長になったが、内をロスなく立ち回り、直線ではしぶとく脚を伸ばして勝ち馬ドウデュースから0秒3差の5着に健闘した。約3か月の休養を挟み、6歳初戦となった前走のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)は、3番手で折り合いに専念。直線でレベルスロマンスとの差は詰められなかったが、リバティアイランド以下の追い上げを退けて日本馬最先着の2着に入った。当日の馬場状態はポイントだが、ここで昨年の雪辱を果たして秋に向かいたい。

ジオグリフ

牡5歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ドレフォン
  • 母:アロマティコ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

2022年の皐月賞では、イクイノックス(2着)などを退けてビッグタイトルを獲得。その後は勝ち星から遠ざかっているが、5歳初戦の中山記念で3着に好走し、続く大阪杯では5着に健闘した。復調成った今なら有力候補の一頭に挙げられる。

昨年はチャンピオンズC(15着)でブリンカーを着用するなど試行錯誤を続けていたが、3走前の中山記念では、好位追走から4コーナーで先頭に並びかけて見せ場十分の3着。2走前の大阪杯も好位に取りつき、直線でしぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒3差の5着に入った。前走の安田記念は、先行集団のインでレースを進めるも、勝ち馬ロマンチックウォリアーから0秒5差の6着。騎乗した北村宏司騎手は「直線で早めに進路が開いていれば、もっと差のないところまで来ていたと思います」と悔しがるが、レース内容は悪くなかった。中間は入念に乗り込み、函館競馬場に移動後もすこぶる順調で、力を出せる態勢が整っていそうだ。

ステラヴェローチェ

牡6歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:オーマイベイビー
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

3歳時はクラシック三冠に駒を進めて皐月賞3着、日本ダービー3着、菊花賞4着の成績を残した実力馬。屈腱炎による長期休養を余儀なくされたが、今春の大阪杯で4着に入って復活を遂げており、今後も目が離せない存在だ。

約1年7か月の長期休養明けとなった昨秋の富士Sは7着、続く武蔵野Sは16着と大敗を喫したが、約3か月半の休養で立て直した3走前の大阪城S(リステッド・阪神・芝1800メートル)では、正攻法の競馬で抜け出して2021年神戸新聞杯以来となる4勝目をマークした。2走前の大阪杯は中団で折り合いに専念。向正面で他馬が動いてポジションを下げたが、4コーナー10番手からゴール前は目立つ伸び脚で勝ち馬から0秒1差の4着まで追い上げた。前走の安田記念は9着に敗れたが、馬群が固まって外を回ったことを踏まえれば、悲観するレース内容ではないだろう。全盛期の能力を取り戻してきた印象で、改めて注目したい。

チャックネイト

せん6歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ゴジップガール
  • 母の父:Dynaformer
ここに注目!

キャリアを積むごとに地力をつけ、6歳初戦のアメリカジョッキークラブCで重賞制覇を達成。2走前の天皇賞・春(14着)は初めての距離に対応し切れず、前走の函館記念(6着)はトップハンデも響いた印象。定量戦の今回は真価が問われる一戦になりそうだ。

3走前のアメリカジョッキークラブCは、外枠(8枠11番)からジワッと先行集団に取りついて3番手を追走。4コーナーからボッケリーニと併せるように脚を伸ばし、直線半ばで一度は前へ出られたが、最後はしぶとく差し返して重賞タイトルを獲得した。2走前の天皇賞(春)は一気の距離延長がこたえたのか、直線で失速して14着。前走の函館記念は中団の外を進むが、3、4コーナーで前の馬がバテて本馬も後退。インの馬が残る展開も不向きで、離された6着でも悲観するレース内容ではなかった。今夏2戦目で状態面の上積みが見込め、相手強化でも侮れない存在だ。

ボッケリーニ

牡8歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ポップコーンジャズ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

これまでに重賞3勝(2020年中日新聞杯、2022年目黒記念、2023年鳴尾記念)を挙げている実績馬で、8歳を迎えても堅実な走りを続けている。GⅠ馬を筆頭に好メンバーがそろったが、遜色のない競馬が可能だろう。

8歳初戦となった3走前のアメリカジョッキークラブCは、脚をためて4番手を追走。4コーナー手前から仕掛け、ラスト100メートル付近で先頭に躍り出たが、一度はかわしたチャックネイトに差し返されてハナ差惜敗の2着だった。1番人気に支持された2走前の日経賞は、正攻法の競馬で後続の目標になり、ゴール前の粘りを欠いて5着に敗退。前走の鳴尾記念は、中団やや後方を進み、直線ではメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で猛然と追い上げてアタマ差の2着に入った。これまで2着が12回と勝ち味の遅さはあるが、展開に左右されない自在性を兼ね備えており、今回も上位争いが濃厚だ。

ドゥラエレーデ

牡4歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:マルケッサ
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

2022年のホープフルSでGⅠタイトルを獲得。昨年のチャンピオンズCで3着に入るなど、芝・ダートを問わずに一線級で活躍を続ける二刀流だ。約4か月ぶりだった前走のエルムS(2着)を使って、状態面の上積みが期待できそうだ。

4歳初戦となった3走前のフェブラリーSは12着。騎乗したB.ムルザバエフ騎手が「距離が短くて息を入れることができなかったです。勝ち馬のプレッシャーもありました」と振り返っていた。続くドバイワールドカップ(G1・UAE・ダート2000メートル)では、世界の強豪がそろったなかで5着に健闘した。約4か月の休み明けとなった前走のエルムSは、スタート、二の脚ともに速く2番手をキープ。直線で一度は完全に抜け出したが、ゴール寸前でペイシャエスに捕まって惜敗の2着だった。芝は昨秋のセントライト記念(8着)以来になるが、どのようなパフォーマンスを発揮できるのか、注目の一戦だ。

ノースブリッジ

牡6歳

調教師:奥村武(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:アメージングムーン
  • 母の父:アドマイヤムーン
ここに注目!

2022年エプソムC、2023年アメリカジョッキークラブCで重賞2勝。今年はカタール、香港と海外遠征も経験した。今回は帰国初戦になるが、本レースに照準を合わせて仕上げに抜かりはない。

初の海外遠征となった2走前のアミールT(G3・カタール・芝2400メートル)は二の脚を利かせてハナを奪ったが、途中で譲って2番手を追走。優勝馬レベルスロマンスが別格で離された4着も、日本馬最先着の2着ゼッフィーロと約2馬身差なら、レース内容は悪くない。前走のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港・芝2000メートル)は、軽く気合をつけて先手を主張。手応え良く直線を向き、一度は後続を突き放して見せ場は十分だった。最後は上位2頭の瞬発力に屈したが、しぶとい粘り腰を発揮して0秒37差の3着に好走した。今回は初の札幌コースだが、先行力が持ち味の馬。スピードを生かして重賞3勝目を狙う。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: