今週の注目レース

産経賞オールカマー(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

レーベンスティール

牡4歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:トウカイライフ
  • 母の父:トウカイテイオー
ここに注目!

前走のエプソムCは、59キログラムの斤量を背負いながら鮮やかな差し切り勝ち。改めて能力の高さを印象付ける重賞2勝目だった。今回は重賞初勝利を決めたセントライト記念と同舞台。実績ある条件で重賞3勝目を目指す。

強烈なインパクトを残したのが昨年のセントライト記念だ。抜群の反応で抜け出してきた勝ち方もさることながら、その時の2着が皐月賞馬ソールオリエンス。重賞初勝利にして世代トップクラスの片りんをうかがわせる好パフォーマンスだった。その後、香港ヴァーズ(G1・芝2400メートル)は8着、今年初戦の新潟大賞典も11着と結果を残せなかったが、前走のエプソムCで大きく変身。59キログラムの斤量を背負いながら他を圧倒する走りを見せ、改めて能力の高さをアピールした。そのエプソムCとは違い、今回は斤量57キログラムで、舞台も重賞を勝っている中山・芝2200メートル。重賞連勝の期待が高まる。

ステラヴェローチェ

牡6歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:オーマイベイビー
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2021年神戸新聞杯の勝ち馬で、同年のクラシック三冠では3着、3着、4着という成績を残した実力馬。長期休養からの復帰後は大阪杯での0秒1差4着があり、前走の札幌記念も3着と力走を見せた。久しぶりの重賞制覇のチャンスだ。

地力を示す格好となったのが3走前の大阪杯だ。直線は外から一気の追い上げを見せて勝ち馬ベラジオオペラから0秒1差の4着。ゴール前の勢いは本馬が一番だったように見えた。前走の札幌記念はその大阪杯とは違い、インにこだわっての差し。ノースブリッジが2番手から押し切る競馬のなか、3着まで追い上げた点は高く評価できる。中山は2戦して3着、4着の成績だが、3着は皐月賞、4着が有馬記念なら適性面に問題はないはず。大阪杯で見せたような一瞬の脚を生かすのであればむしろ中山は最適条件なのでは、というイメージも沸いてくる。

サヴォーナ

牡4歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:テイケイラピッド
  • 母の父:スニッツェル
ここに注目!

昨年の神戸新聞杯はアタマ差の2着。続く菊花賞は5着も、今年初戦の日経新春杯では2着に好走しており、重賞制覇まであと一歩まで来ている。前走の函館記念は4着とはいえ、目を見張る追い上げだった。200メートルの距離延長が躍進の材料になり得る。

昨年の神戸新聞杯は2勝クラス勝ち直後ながら、勝ち馬サトノグランツにアタマ差だけ差されての2着。これを契機に本格化を遂げたようで、菊花賞5着の後、日経新春杯では今年の宝塚記念を勝つブローザホーンと0秒1差の2着に好走。重賞を勝つだけの資質は優に備えている。前走の函館記念は不完全燃焼の4着だったが、それでもゴール間際の伸びは際立っており、改めて脚力の高さを示した。また、2400メートルの重賞で2度連対があるように、やはり距離が延びてこそという印象も受けた。外回りの芝2200メートルが起爆剤になる可能性は十分にある。

サリエラ

牝5歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サロミナ
  • 母の父:Lomitas
ここに注目!

前走の天皇賞(春)は12着だったが、勝ったテーオーロイヤルとは前々走のダイヤモンドSでクビ差。ハンデ差があったとはいえ、互角に戦えたことが力の証明と言える。休養した効果と合わせて見直しが必要になる。

半兄に2019年朝日杯フューチュリティS優勝、2020年日本ダービー2着のサリオス、全姉に2020年のエリザベス女王杯と有馬記念で連続2着に好走したサラキアがいる良血馬。本馬もその血統に違わぬ素質を有し、3戦目でローズS2着、4戦目の白富士S(リステッド・東京・芝2000メートル)でオープンクラス初勝利を挙げた。今年の春は長距離路線に挑み、ダイヤモンドSでは勝ったテーオーロイヤルを最後まで苦しめる2着に入った。今回は天皇賞(春)12着からの休養明け。帰厩後も順調に乗り込まれており、動き自体もさすがと思わせるものを見せている。巻き返しがかなうだけの態勢にある。

ロバートソンキー

牡7歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:トウカイメガミ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

一昨年の本レース2着馬。前走のジュライS(リステッド・福島・ダート1700メートル、11着)は、約1年6か月ぶりの実戦に加えて、実績のないダートだったことも響いた印象。その前走を使って本領発揮となれば、一変があっておかしくない。

一昨年のオールカマーは好メンバーだった。勝ったジェラルディーナは次走のエリザベス女王杯を制して有馬記念でも3着。3着のウインキートスは前年の目黒記念の勝ち馬。5着には今年の天皇賞(春)勝ち馬テーオーロイヤルもいた。それらを相手に同等以上に戦えていたことからも、実力のほどが分かろうというもの。振り返れば、3歳時の神戸新聞杯3着時も強敵との対戦。勝った馬がコントレイル、2着がヴェルトライゼンデ、4着がディープボンドなら、本馬の能力の高さは疑いようがない。長期休養明けだった前走を使った後も熱心に調教を消化。変身があっても驚けない。

キラーアビリティ

牡5歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:キラーグレイシス
  • 母の父:Congaree
ここに注目!

2021年のホープフルS勝ち馬。翌年の中日新聞杯を制して重賞2勝目も挙げた。前走の大阪杯は15着だったが、前々走のネオムターフC(G2・サウジアラビア・芝2100メートル)2着で復調は見せていた。GⅠ勝ちの中山で大きく変わる可能性がある。

2021年のホープフルSを勝って勇躍、翌年春のクラシックへ。皐月賞は13着、日本ダービーも6着と不本意な成績だったが、秋に中日新聞杯を制した。その後は勝利から遠ざかっているものの、重賞で力走中。とりわけ強調できるのが、前々走のネオムターフC(G2・サウジアラビア)だ。結果2着に敗れたとはいえ、当時G1・3勝馬のルクセンブルク(4着)に先着を果たし、海外の強敵相手に連対を確保。復調を示したうえ、能力を再認識させるに十分な結果だった。大阪杯(15着)後はしっかりと休養を取り、8月に帰厩。間断なく乗られており、動きも良好だ。久しぶりの中山で復活があっていい。

ヤマニンサンパ

牡6歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ヤマニンパピオネ
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

ここ5戦は3着、3着、3着、4着、9着。強敵ぞろいの宝塚記念(9着)でも大きく離されなかったあたり、地力強化が窺える。長く脚を使えるタイプゆえ、外回りコース使用の中山・芝2200メートルは合いそうだ。

今年初戦となった鳴尾記念が、4着とはいえ好内容だった。上がり勝負のなか、最後にグイグイ脚を伸ばしてきたのが本馬。勝ち馬に0秒2及ばなかったとはいえ、直線では一番いい脚を使っていたように見えた。半年以上の休養を思えば上々と言える結果。6歳でもまだまだ伸長余地があることを感じさせる競馬ぶりだった。宝塚記念(9着)も健闘と言える内容で、何より順調に使えたことが本馬にとっては大きかったと言える。本レースに向けて9月から時計を出し始め、栗東坂路で入念に攻め込まれており、パワーアップも窺える様子。そろそろ重賞に手が届いてもいい。

ラーグルフ

牡5歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:アバンドーネ
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

昨年の中山金杯の勝ち馬。続く中山記念はGⅠ勝ち馬が複数いたなかで2着に好走した。今回は今年の中山記念(9着)以来となるが、7月上旬から乗り込まれて調教量は十分。力を出せるだけの態勢は整っている。

2歳時の早い時期から活躍し、未勝利(新潟・芝1800メートル)、オープン特別・芙蓉S(中山・芝2000メートル)と連勝。続くホープフルSでもキラーアビリティ、ジャスティンパレスに次ぐ3着に入った。4歳となった昨年の中山金杯を勝って重賞初制覇を遂げると、中山記念ではシュネルマイスター(4着)、スタニングローズ(5着)などのGⅠ馬に先着して2着に入ったが、その後は間隔を空けつつという臨戦が続いている。今回も今年の中山記念(9着)以来の実戦となるが、もともと新潟記念を目標にしていたくらいで、この中間の調教量は十分過ぎるほど。馬体も仕上がっている印象で、一発の可能性を秘める。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: